ローテーションおよび他部署研修について
【ローテーションの目的】
当センターは看護師が働く部署として、救急外来、手術室、ICU、救急病棟(ACU、HDU)があります。複数の部署で看護実践できる看護師が増えることで、協働しあい、看護部として柔軟性を持つことができます。また看護師個人の意欲の向上、キャリア開発にも役立てることを目的としています。
【ローテーションの種類】
- ICUと救急病棟(ACU、HDU)間の短期ローテーション
入職して1年目の看護師は、12月以降に8ヶ月間の短期ローテーションを行います。2年目以降の看護師は、6ヶ月間の短期ローテーションを行います。 - 手術室と入院部署(ICU、救急病棟)間の完全ローテーション
手術室看護は専門性が高いため、短期間のローテーションではなく、完全に配置転換としています。 - 入院部署(ICU、救急病棟)からの救急外来研修
入院部署でリーダー研修を終えた看護師は、救急外来研修を受け、救急看護認定看護師の指導を受けます。 - 手術室からのICU研修
夜間を中心に、ICUで患者さんを受け持ち、中堅のICU看護師から指導を受けています(ICU夜勤者にプラス1名の形で夜勤に入ります)
施設外研修
手術室看護師院外研修
【目的】
救命センターである当センターの手術の最も大きな特徴は、緊急手術が全体の約60%を占めていることです。当施設は41床の救命センターであり、手術件数は年間250件から300件と多くはありません。その中で患者に安全な手術室看護を提供するために、近隣の他施設の協力を得て研修させていただき、手術介助の知識・技術を高めることを目的としています。
【目標】
- 手術(特に手術件数の少ない消化器外科《開腹・腹腔鏡下》)に必要な基本的な知識・技術を習得することができる。主に器械出しを経験し、手術展開が理解できる。
- 手術中の安全管理の実際を理解することができる。
- 環境:手術室と中材の環境と業務内容を知ることができる。
【研修方法】
対象:当センター手術室経験2年目看護師
研修日数:近隣施設で週に3日、2週間(計6日間)
方法:準備・器械出しの実際を段階的(①見学、②他病院看護師と一緒に、③指導を受けながら1人で)に実施する。
当センターの要望を受け入れ、手術看護も積極的に実践させてくださる他病院の協力により、効果的な研修が行えています。緊急手術が半数を超える特殊な施設で経験を積む手術室看護師にとっては、当セター手術室を客観的にみる機会にもなり、業務改善にも役立っています。
大阪府看護協会 教育研修
【目的】
看護師個人のスキルアップと、当センターの看護の質向上に向け、大阪府看護協会の研修に積極的に参加しています。
【受講者の選択】
当センター看護部は、目標管理面接でスタッフの目標を把握しています。看護師個人のレベルと目標、委員会や係など組織としての目標達成を考えて、誰に研修に参加してもらうかを決定しています。
主な学会参加・発表
日本救急看護学会
日本集中治療医学会
日本臨床救急医学会
近畿救急医学研究会
日本クリティカルケア看護学会
(2015~2016の発表内容)
第18回日本救急看護学会学術集会
シンポジウム ~救急終末期の看護を創る~
「救急終末期医療における家族への関わり」
第18回日本臨床救急医学会総会・学術集会
シンポジウム「自殺対策未遂者支援‐高槻保健所との協働‐」
第18回日本臨床救急医学会総会・学術集会
口演 「単独型三次救命救急センターにおける在宅復帰率75%以上維持への取り組み」
第17回日本救急看護学会学術集会
口演 「単独型3次救命救急センターにおける地域連携室の課題と対策の明確化」
第62回日本臨床検査医学会学術集会
シンポジウム 「MSWとチーム医療」
認定看護師
【当センターが認定看護師を育成する目的】
認定看護師の資格を取得し、認定看護師の役割を果たしてもらうことで、大阪府三島救命救急センターの看護の質をあげ、患者さんにより良い看護が提供できるようになります。
認定看護師教育課程で学習し、認定看護師と認定され活動していく中で、看護師として、また人間として成長するスタッフを育成していきます。
看護師には、自身の専門性を追及したいと考える人もいます。様々な認定看護師が実践モデルとなることで、今後を担う経験の浅い看護師たちが、目標を持って看護に取り組めるようになることを期待しています。
当センターでは、スタッフが認定看護師教育課程に参加する時には、研修を勤務として扱い、参加してもらっています。